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パーティは明日にして
詩/短歌/俳句あたらしくって、なつかしい。サイダーから噴き出す、あの夏の虹みたいに、十七音を駆け抜ける、カラフルな言葉たち。ひりひりと光り出す、やさしい記憶。─神野紗希(俳人)【収録句より】春光にさらして角砂糖かわいいさっきまでピアノの部屋の蝶だった桜蘂降る自転車は海の色ラズベリータルト晴天でよかったシェパードのにおいして今日も雷蛇衣を脱ぐや瞳に爛と艶コンビニの花火がしょうもなくて笑う目をほそめ三日月を研ぐペダル漕ぐ抱けばきみ定形外や藍の花漫才師去る足揃う三十三才【目次】Ⅰ ひかりⅡ 水Ⅲ エナメルⅣ 絵の具
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月刊 ココア共和国 2021年10月号
詩/短歌/俳句毎月、読者から詩作品を募り、新鮮な抒情や、理論と方法論の実験に満ちた素敵な作品たちをていねいに編んでいきます。その投稿詩は、秋吉久美子賞、いがらしみきお賞、YS賞への応募作とみなされ、3月に受賞者を発表します。今月のゲストは、秋吉久美子、いがらしみきお、海東セラ、草間小鳥子、クマガイコウキ、中田野絵美、能美政通、真土もく、八城裕貴の9名。投稿詩傑作集として45名、佳作集には111名の詩人が登場。毎号、投稿詩を中心に編集していく予定です。詩は楽しくて、深いものだと感じてもらえる編集に努めます。
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ふしぎ駄菓子屋銭天堂16
文学研究所の職員が紅子を装って、開発した駄菓子をばらまき、銭天堂の評判をおとしめる計画は、着々と進行していた。これを知った紅子は、この計画を阻止しようと、行動に出る。しかし、六条教授は、紅子の動きを完全に読んでいた……。そして、ついに紅子と六条教授の対決のときがせまる。<目次>・プロローグ・いいものナゲット・メイク・アップル・ごまかしボーロ・六条研究所にて……・忍者ジンジャー・銭天堂にて・まねまねマネー・デジタルト・エピローグ
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アチチの小鬼
ファンタジーぼくのおじいちゃんはすごい。いつも、まさかのおもしろい話をしてくれる。サキザキくんっていう友だちの特技の話とか、親切にした魔女から、ねむりひめを紹介された話とか、“アチチの小鬼”っていうへんな鬼まででくるんだ!おじいちゃんの語るとんでもないお話。テンポのいい関西弁での、おじいちゃんとぼくのかけあい。おじいちゃんの質問に「知らん」とこたえたらぼくの負け。ゲームはおわってしまう!
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雨やどりはすべり台の下で
ファンタジー一郎たちのアパートに越してきたふしぎなおじさん、雨森さん。もしかすると魔法使いかも? だってみんなで集まったら、信じられないような話がどんどん出てくるんだ。心に静かに響く、情感あふれる物語。
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きかせたがりやの魔女
ファンタジーある日ぼくは学校で、はでな化粧のふしぎな女の人と出会う。その人はこれから物語る話を聞いて欲しいという。どの小学校にも魔女か魔法使いが住んでいるのだそうで、ぼくがはじめに聞いた話は「踊り場の魔女」という話だった。お話をきかせるのが好きなこの不思議な女性はどうやら魔女らしい・・・こうしてぼくは学校内でふいに呼び出されては、、きかせたがりやの魔女から、魔女と魔法使いの話を、6つきくことになる・・・
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そこから逃げだす魔法のことば
ファンタジーぼくは小学三年生。ぼくのおじいちゃんは最高。おじいちゃんはかっこよくて、 おもしろい話をたくさんしてくれる!こわーいねこのおばあさんから逃げだす話や一寸法師になってかわいいお姫さまと出会った話、安全ピンのセールスマンのときに海賊に捕まった話、おばあさんをおんぶしたら女神さまだった話、助けたカラスが恩返しをしてくれた話、そして、おじいちゃんのひいおじいちゃんとひいおばあちゃんの出会いの秘密!!!どれを聞いても、うなる話ばかりだ。
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黒ヘル戦記
文学1969年創刊の反体制誌『情況』に連載されたハードボイルド小説。日本学生運動のメッカ、外堀大学で繰り広げられる、若者たちの愛と革命と暴力の物語。運動内部の人間しか知らない革命運動の実像を、活動歴30年の反体制作家が描いた、ロープシンの『蒼ざめた馬』、小林多喜二の『党生活者』の系譜につらなる本格革命文学。【目次】第一話 詐病第二話 ランボーみたいな人第三話 フラッシュフォワード第四話 ボクサー第五話 秘密党員第六話 狼体験
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あいがあれば名探偵
文学今回は3つの事件が入っています。「じごくパン食い競走」、「ペンキタクシー」、そして「食わず女房」です。「じごくパン食い競走」では、ミルキー杉山が参加した町内運動会に怪盗ムッシュがあらわれ、「ペンキタクシー」では、タクシーのシートにペンキをつける犯人に迫ります。そして、「食わず女房」では、妻がごはんを食べないのを不思議がる依頼人とともに、彼女を追ってミルキー杉山は森の中へ。注意深く文章を読んで、絵を見れば、ミルキーより先に犯人がわかるかもしれません。