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令和四年 越後の風景
詩/短歌/俳句北九州・小倉育ちの伊藤肇氏は新潟に居を移して30有余年。「第二の故郷」である新潟の四季や人の営みの「いま」を、鋭い感性で優しく切り取り、17音字の世界を鮮やかに描き上げ、それを月ごとに大学の同期に送る。友人で元朝日新聞の記者である藤原郁男氏は、その季節の定期便を心待ちにし、近況と1句ずつに講評を付して返信する。本書は令和4年の越後の風景を切り口にした2人の書簡であり、読む者を幸せな気持ちで包む。ちょうど伊藤氏の金婚と喜寿にあたることを記念して出版したこの本は、幾重もの幸せが重なる。出版/喜怒哀楽
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星からきたボーイフレンド
ライトノベルあたし、百武千晶は、高校一年生。すべての不思議な出来事は、ある秋の夜、クラブで遅くなった帰り道に、大きなながれ星を見たことから始まった。その後に、近道の、神社の境内を歩いていたら、オレンジの髪に緑の服という、まるで外国人のような少年に会ったの。びっくりして逃げたあたしを、どうしたことか、少年が追いかけてきた。やっと家に着くと、ママが「あら、ホシオくん、おかえりなさい」って言ったんだ。あたしは何も知らないのに、NYからきたイトコだっていうの。ホシオくん、あなたはいったい誰なの……⁉ 人気シリーズと
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毎日がハロウィン
ライトノベル魔女の家系に生まれた栗田エミリは、ちびで気の強い女の子。「お姉ちゃんは魔女なのに、私は魔女じゃない。」と羨ましがっていたら、ある日、魔女のしるしのアザが出てきた。魔女にしか読めない『魔女大全』で勉強していたある日、同級生の中村勘太の前で、初めての魔法をすることに……。津原やすみが小学生向けの家庭教育教材に1年間連載した小説「毎日がハロウィン」、初の書籍化。特別付録として、同時期に「中学1年コース」の作品募集コーナーで審査を担当していた小説の選評の3年間分を一挙公開。「やすみ」でも「泰水」でもブレ
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真夏の夜、櫻の夢。
ボーイズラブ本好きで細いのによく食べる変わり者と評判の花魁・孤蝶(こちょう)は、ある日妓楼にやってきた隠密の辰(たつ)が、素人ではないことを見抜き、自分の部屋へとあげる。辰の屈託のなさに孤蝶はだんだんと惹かれていき、ついに孤蝶は自分が男であることを明かす。辰は──【目次】一二三
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月刊 ココア共和国 2024年10月号
詩/短歌/俳句毎月、読者から詩作品を募り、新鮮な抒情や、理論と方法論の実験に満ちた素敵な作品たちをていねいに編んでいきます。その投稿詩は、秋吉久美子賞、いがらしみきお賞、YS賞への応募作とみなされ、3月に受賞者を発表します。今月のゲストは、秋吉久美子、いがらしみきお、麻生直子、雲野くじら、でおひでお、森崎葵、腹巻さしみ、柊、菅沼きゅうり、伊藤テル、の10名。投稿詩傑作集として48名、佳作集には85名の詩人が登場。毎号、投稿詩を中心に編集していく予定です。詩は楽しくて、深いものだと感じてもらえる編集に努めます。
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形容詞・形容動詞の短歌 コレクション1000
詩/短歌/俳句作歌において最も重要となる形容詞・形容動詞の使い方が優れている、古典から現代に至る短歌作品1000を、現在活躍中の歌人6名が選歌。文法の習得、作歌に役立つだけでなく鑑賞も楽しい作品集となりました。【目次】はじめに本書の読み方色彩状態性質感情感覚印象さくいん
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酒場の君
エッセイ加藤ジャンプさん(文筆家・コの字酒場探検家)推薦!「酒場はいいなあ……『酒場の君』を読んだらしみじみと思いました。すこし困ったのは読んだらすぐに呑みに行きたくてそわそわしてしまうこと。されど、そのそわそわもまた、実に心地よい、いや、心地酔いのです」「私はこの夜をきちんと覚えておこうと思った」横浜、野毛、鶴見、川崎、西荻窪、渋谷、武蔵小杉、湯島、早稲田、そして長野、名古屋、京都━━。忘れえぬ酒場40軒の思い出。「この世の中に存在する「酒場」は数知れない。本を読んでも読んでも決して読み尽くせないのと
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精神の生活
外国文学このままならない身体とのつきあい方を、誰も教えてくれない。トイレの個室で不安をひとり抱きしめているひとがいる。そこで何が起こっているか、あなたは本当に知っているだろうか。────────永井玲衣(哲学研究者/『水中の哲学者たち』)この痛みを何と呼んだらいいのか? 「流産」というテーマを克明かつ赤裸々に描いた傑作小説。不安定な地位にある大学非常勤講師のドロシーは、図書館のトイレで出血を確認する。流産したことを親友にも母親にも打ち明けることはできない。大学で講義し、セラピーに通い、産婦人科を訪れるが
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銭湯
文学読む/書くを通して、人は自由にどこにでも行かれる。言葉にはこんなことができるのだし、言葉にしかこんなことはできない。見事な文章体力の、風通しのいいチャーミングな小説。(江國香織(小説家)) 呆れ返ること必至! 笑っちゃうこと不可避!! なのにグッときちゃうこの不思議!!!新人はヘンテコなくらいがちょうどいい。人間は少しダメなくらいがちょうどいい。生き方はゆるいくらいがちょうどいい。だから福田節郎の小説は、すごくいい。(豊﨑由美(書評家)) 【あらすじ】知り合いから頼まれて顔も知らない人と待ち合わ