-
光を受ける者たち
文学早期に進路が決定した女子高生たちが、校外活動としてボランティアにやってきたのは、肢体不自由の生徒が通う特別支援学校だった。登下校の様子や教室の備品、授業など何もかも自分たちが知る学校とは異なり、戸惑う彼女たち。そして、彼女たちを引率する教員や、そこで働く教員たちもそれぞれ葛藤を抱えており――。「こうして、皆で隣にいられたら、どんなにいいだろう」暖かな光が、彼・彼女たちを等しく包み、新たな一歩を照らし出す。第1回ハナショウブ小説賞 短編部門大賞受賞作品。
-
ひとが詩人になるとき
エッセイ詩を書くことで、ひとは詩人になる――言葉が蹂躙される時代に放つ、極私的詩人論。詩人に憧れながら実業家として半生を歩んだ著者が、幾度となく読み返してきた作品を再考察。なぜ、彼ら彼女らは詩人になったのか、その謎に迫る。「言葉が鍛えられる場所」シリーズ、待望の第3弾。【目次】第1章 堀川正美新鮮で苦しみ多い日々第2章 黒田三郎場違いな場所で途方に暮れているひと第3章 茨木のり子彼女がひとりで立っていた場所第4章 小池昌代欠如という存在感第5章 黒田喜夫と「列島」の詩人たち革命の知らせはついに届かず第6
-
月刊 ココア共和国 2024年2月号
詩/短歌/俳句毎月、読者から詩作品を募り、新鮮な抒情や、理論と方法論の実験に満ちた素敵な作品たちをていねいに編んでいきます。その投稿詩は、秋吉久美子賞、いがらしみきお賞、YS賞への応募作とみなされ、3月に受賞者を発表します。今月のゲストは、秋吉久美子、いがらしみきお、水月りの、風巻けんず、菅沼きゅうり、腹巻さしみ、森崎葵、伊藤テルの8名。投稿詩傑作集として45名、佳作集には93名の詩人が登場。毎号、投稿詩を中心に編集していく予定です。詩は楽しくて、深いものだと感じてもらえる編集に努めます。【目次】今月の1行
-
公爵は仮初めの妻を逃がさない(下) ルーニカノベルス
ライトノベルオクタヴィアンが爵位を継ぐまでの期限付きの結婚をしたミレーヌ。母親たちの盲目的で奔放な恋愛に、ミレーヌたちだけでなく、多くの者が苦しめられたことを知る彼女は、オクタヴィアンにだけは恋をしてはならないと自戒する。けれど、彼に惹かれる気持ちは日に日に増していくばかり。そんなある日、ミレーヌの献身により、オクタヴィアンが爵位を継ぎ、公爵となることに。オクタヴィアンは、これまで抑えていた気持ちをミレーヌに伝えるが、逆にミレーヌは、オクタヴィアンのもとを離れる決意をして――!?【目次】4章 帰郷5章 爵位
-
二つのアメリカ「善と悪」V2.0
エッセイアメリカ大統領は国家運営の3分の1の権利を憲法で与えられていますが、その権力施行方法を犯すといま一つの3分の1の権利を与えられている国会議員によって「impeach 弾劾」されます。ニクソン大統領のように自ら辞任し、またレーガン大統領やクリントン大統領のよう に、法を犯したことを認めることで免責された大統領もいます。しかし仮に下院が捏造の証拠で弾劾裁判をおこ なったら、その審判はだれが問うのでしょう。トランプアメリカ大統領が歴史的に問われは、どこにあったのでしょう。【目次】序文モーゼの十戒アメリ
-
『マジック・イヤーズ:魔法があった』ー我がロックンロールライフの回顧録
エッセイこの本は、タプリンがボブ・ディラン&ザ・バンドのロードマネージャーの時代から、映画製作者、投資銀行家、テクノロジー評論家になるまで、これは一つに繋がったユニークな物語です。その真相を語るにふさわしい何か疑問を持った人物が、常にそのカーテンの後ろにいたのです。グリール・マーカス (Greil Marcus) 『マジックイヤーズ』は、音楽、喪失、美しさ、家族、正義、そして社会的激動を語った魔法のミステリーツアーのような読みものです。―ロザンヌ・キャッシュ(Rosanne Cash) 著
-
ステイホーム
文学家にいるほうが、ずっと自由に思えた全国一斉休校となった日、小学5年生のるるこは、ひとしれず、ほっとしていた。<でも、そんなふうに思っていいのかな。>休校一日目は、母の会社に行き、同僚の連れてきたちょっと変わった姉妹と過ごし、翌日からはしばらくぶりに家に戻ってきた母の姉、聖子と、古い家の片付けとリノベーションにとりくむことになる。自分の居場所を心地よくしていくステイホームの毎日が、いい子でいなくちゃと思っていた、るるこの心を少しずつほぐしていく。::::::::::::::::::::::::「ま
-
旅へのいざない
紀行ヨーロッパにあこがれ、遠い国の文学(詩や小説)、映画や音楽に魅せられて少年は成長しました。普通の会社員になり、中年にさしかかったとき、ようやく念願の旅行のチャンスが訪れました。当初はパリを中心にヨーロッパへ、その後カナダやエジプト、トルコなどへ赴きました。これは私が1998年から2013年にかけて出かけた13回の海外の旅を回想して綴ったささやかな旅の記録です。そのとき撮影した多数の写真のうちから226枚を選んで載せております。【目次】はじめにⅠ ヨーロッパ(パリ・ローマ・ロンドン)Ⅱ パリからジ
-
固有名詞の短歌 コレクション1000
詩/短歌/俳句普通名詞ではそのものの背景にまで思いが広がらないが、固有名詞にはその特有の地域、歴史、意味がありイメージの広がりが生まれます。そんな固有名詞の特性を上手く使った名歌を万葉集から現代短歌に至る作品1000集めました。【目次】はじめに第一章 脳の疾患に薬は効果的か 第二章 投薬せずに認知症を改善させるには ⃝認知症とはどういう病気か ⃝杜の風・上原特別養護老人ホーム正吉苑の認知症に対するケア 他 ⃝3ヵ月で認知症が劇的に改善する小川式心身機能活性運動療法 ⃝認知症の改善方法に関する脳からの解析第三章
-
任侠俳句―八九三の五七五
詩/短歌/俳句かつて任侠団体にも機関紙がありその中に投句欄があり、ヤクザの心情、体験をもとに詠んだ俳句が多数ありました。本書はそれらの中から昭和の匂いの漂うしかもリアリティある俳句を選句、それに俳句に造詣の深い二人の解説が加わり、味わい深い独特の俳句集となりました。【目次】はじめに――往復ハガキで弟子入り志願第一章 三十歳上の師匠に入門通い弟子での修行は約四年間芸人とお客さんの不思議な関係思い出の「新花月」も今はなく……奥さんは美人の「あ~ちゃん」師匠を絶句させた花丸兄さん師匠の運転手はつらい桂春団治の有名な