-
あしたの風景を探しに
経営/経営学どんな風景のなかに生きていたいのかリノベーション・ムーブメントを牽引した「東京R不動産」の立ち上げをはじめ、新領域への越境をつづけてきた“風景の建築家”は今日も世界を右往左往!? 仕事と生き方をめぐる思考と記憶の雑想記。「次の時代の都市が、風景が、なにを欲しているか。それを探すために、また旅をし、言葉を紡ぎ、建築をつくる。それを繰り返してきたし、これからもつづけるのだろう」(本文より) 「先が見えない」を愉しみたいすべての人へこれからの働き方、生き方を導く1冊。【目次】■マイクロメディア旅から
-
九月はもっとも残酷な月
政治映画「福田村事件」監督の最新時評集。関東大震災後に起きた朝鮮人虐殺を見つめ、ウクライナやガザに煩悶する。「〈僕〉や〈私〉の一人称が、〈我々〉〈国家〉などの大きな主語に置き換わるとき、人や優しいままで限りなく残虐になれる」と著者は言う。映画公開前後の日々から独自の映像創作論、初めて福田村事件をとりあげた伝説のエッセー「ただこの事実を直視しよう」も収録。その他、入管法やイスラエル・パレスチナ問題、東アジア反日武装戦線など、時事ニュースの奥に潜む社会の核心に食らいつく。【目次】Ⅰ 忘れられた加害と想像
-
富士山を壊すのは誰? 富士山登山鉄道構想が観光立国日本をダメにする
社会問題神宮外苑の次は富士山の破壊! 日本人の心の山である世界遺産富士山に湧いて出た山梨県の「富士山登山鉄道構想」。五合目の大規模開発を伴う計画は建設費1,400億円。どこまで膨らむのか疑わしい予算、一度失ったら戻らない自然を壊すずさんな計画はどこかで聞いたことがあるようなもの。世界の観光の最先端を知り尽くし、世界遺産登録運動の先導役を務めた「富士山学」の権威、国立公園の研究者らが富士山の本当の魅力、「登山鉄道」の危険、無謀さを明らかにする。開発を抑制し、原生に近い自然が残っていればいるほど、価値が高ま
-
シン・ファイヤー
マネープラン/投資インフレだ、円安だ、老後不安だ、という「お金の心配」から自由になるための、誰にでもできる、たったひとつの冴えたやり方。【目次】はじめに1 FIREってウチらのことなんじゃ?みんなFIREを目指しているのかFIREは幸せ?FIREど真ん中世代隠居はFIREか?仕事をしないって、つまらんことだなお金には全賭け(ルビ・フルベット)しないへぇ~、そういう土俵があるんだ~さまざまな投資ほんわかした幸せコスパ返し主語の小ささ2 FIRE前夜を振り返る大原扁理、世界一周の旅人間の機械化スタバでMac広げている
-
アクションリサーチ 実践する人間科学
社会学「アクションリサーチ」は、私たちが直面している問題の解決に向けて、研究 者と当事者の人々とが共同で取り組む実践を言います。それは多くの場合、現 場での息の長い活動となります。本書は、「クロスロード」という防災ゲーム を媒体とした数年間にわたる防災研究や、阪神・淡路大震災の体験の語り部活 動を中核とした10年にわたる共同的実践について報告しながら、アクションリ サーチとはどのような方法なのか、その魅力と研究に伴う責任とは何か、それ を研究としてどう記述すればよいか、理論的基盤としての社会構成主義と
-
3.11慟哭の記録 71人が体感した大津波・原発・巨大地震
社会学正体不明の“つなみ”が悲しみだけを残していった―3. 11大震災の生々しい体感,慟哭と彷徨,絶望から再起への想いを,宮城・岩手・福島27市町村71人の被災者が自ら書き下ろした“震災エスノグラフィ”。「人類史に残る記録」と大反響を呼ぶ。【目次】大津波 ババのへそくり 泥の中─南三陸町志津川廻館 佐々木 米子ここは津波常襲地─南三陸町戸倉字波伝谷 後藤 一磨大川小学校で愛する娘を亡くす─石巻市旧河北町 狩野 あけみ妻や孫を呼ぶ声だけが谷間に谺する─石巻市北上町十三浜大室 佐藤 清吾大津波に何回も呑ま
-
日本のインテリジェンス工作 陸軍中野学校・731部隊・小野寺信
政治平和憲法下、日本は軍備を放棄し、戦争をしない国になったはずでしたが、最近、集団的自衛権を容認する「安保法案」なるものが成立し、中国・北朝鮮の強硬姿勢などと相まって、戦争が現実味を帯びてきています。多くの犠牲をはらって得られた「平和」を死守するためにも、戦争とは何か、どのようにして起こり、いかに行なわれるのか、その現実を知らざるを得ません。 本書は、なかでも日本人が見落としてきた、戦争における「情報」の役割に焦点を当てて、宣伝・諜報・謀略などのインテリジェンス活動の歴史を振り返ったものです。 陸軍
-
呼び覚まされる霊性の震災学 3.11 生と死のはざまで
社会学霊を乗せて走るタクシー タクシードライバーの幽霊体験、その真相とは? わが子は記憶のなかで生きていると慰霊碑を抱きしめる遺族、700体もの遺体を土中から掘り起こして改葬した葬儀社、津波のデッドラインを走る消防団員、骨組みだけが残った防災庁舎を震災遺構として保存するかなど、被災地の生と死の現場に迫るノンフィクション。亡くなった肉親や津波犠牲者の存在をたしかに感じるという、目にみえない霊性の世界に迫ります。【目次】呼び覚まされる霊性の震災学――目次まえがき第一章 死者たちが通う街 タクシードライバー
-
ルールリテラシ― 共働のための技術
社会学社会にはルール違反が溢れています。学校なら遅刻、職場ならさぼりなど、ルールを作る立場に立てば罰を強化してでも違反は減らしたくなるでしょう。しかし、著者によれば、その方法はルールを罰と報酬のゲームと捉える誤解にもとづいており、ルールが持つ可能性を損ねるというのです。賞罰や道徳で誘導する方法を離れ、ルールとは他者と協力するための技術であるという認識に立ち、ルールを維持する/あえて破るなどの実践を分析すると、ルールを活かし運用する能力=ルールリテラシーが見えてきます。いじめから解釈改憲まで、ルール観を
-
2030年の世界
社会学生成AI時代にわたしたちはどう生きればいいのか?大河に似た世界史の流れが、想定外の新たな方向に転じた。新型コロナウイルス・パンデミックを引き金に、数年にわたり世界に大変異が続いた、との歴史認識は、内外の大方の人々に共有されるだろう。この2020~23年のほぼ4年間に、世界の旧来の歴史は激しく軋みながら軌道を変え、別の世界に変貌していったのである。この類例のない世界的変異は、「疫病の大流行」、「核大国による武力行使」、「急進化したAI技術」が中心となって引き起こした。衝撃的だったのは、これらがそれ