シニア作品の実例、制作ノウハウ、
最新ネット社会状況がわかる

著者:鎌田純子

出版社名 ボイジャー
出版年月 2024年4月

電子版:1,100円(税込)
ISBN978-4-86689-344-0
印刷版:1,980円(税込)
頁数 144P 四六判

ISBN978-4-86689-345-7

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内容紹介

自分はデジタルに疎い、若者には叶わない、という50代は社会が興味を持つ抜群のネタを一番多く持っている、まさに隠れた著者!
その50代に向けてデジタル出版の背景、意義、ツールの使い方までを紹介。

目次

はじめに

第1章 名刺代わりの出版

 自分だけのストーリーを
 CASE STUDY1 早期退職の実体験を出版 『あゝ定年かぁ ・クライシス』(原沢修一)
 CASE STUDY2 趣味の絵を生かして100冊を出版 『幼子の戦争記憶』(加藤忠一)
 個人作家の作品例 ご自分の体験からビジネスアピールまで
 ネットの中の自分 SNSとメール
 名刺代わりの本

第2章 出版・デジタル出版の仕組み

 出版ビジネスの仕組み
 デジタル出版の仕組み
 デジタル出版のメリット・デメリット

第3章 どのように準備するか

 デジタル出版には何が必要?
 デジタル出版ファイル「EPUB」
 EPUBオーサリングツールいろいろ

第4章 電子書店への登録

 本を見つけやすく
 電子書店へのデータ登録の仕組み
 電子書店へのデータ登録の準備
 第4章参考資料

第5章 テーマを見つけて形にしよう

 書くことは誰でも苦手
 本文が出来上がったら次に行うこと
 デジタル出版30年の成長

おわりに



本書のポイント

①定年後、生きがい難民にならないためのノウハウをシニア個人作家に取材!

シニアライフアドバイザー
原沢修一さん

出版がきっかけで活動が全国紙に!

定年で社会と家庭に居場所を失った体験をもとに、シニア向けの講演で活動中。テーマは夫婦関係のリフォーム、生きがいさがし。講演参加者の要望で2018年に初の著作『あゝ定年かぁ・クライシス』を出版。
2023年4月と5月に朝日新聞に活動が掲載された。

ギャラリーパスタイム店主
加藤忠一さん

国立国会図書館に著作をデジタル納本!

定年後、2009年に『ブリキとトタンとブリキ屋さん』を出版。その後、画文集の創作を開始。
戦時中の記憶を綴った『絵で見る 幼子の戦争記憶』が神奈川県タウンニュースで紹介される。
著作約100冊を国立国会図書館にデジタル納本している。

②出版の仕組みをていねいに解説

・ネット書店に登録するには?
・必要経費はいくら?
・紙とデジタル、それぞれの利点/欠点は?
・個人でも書店で販売できる?
・自分のホームページがないとダメ?
・写真をたくさん使ったら、費用がかさむ?
・短編小説でも販売できる?
・勝手に複製されたりしない?

③今すぐ始められる初心者向け制作ガイド

・ネットとパソコンがあればOK
・文章に絵や写真をプラス
・どんなツールを使うの?

印刷ページサンプル

  
  
鎌田 純子(かまた じゅんこ)

株式会社ボイジャー代表取締役。1957年生まれ。北海道大学薬学部卒。1981年、レーザーディスク株式会社(後のパイオニアLDC)入社。レーザーディスクの市場導入、作品の企画制作に従事。1992年、ボイジャー創立に参加、デジタル出版への取り組みを開始。WEBのプロデュース、出版ツールの企画開発・営業・販売を担当。現在、電子書籍の読書リーダー「BinB(ビーインビー)」、デジタル出版ツール「Romancer(ロマンサー)」を推進中。ボイジャー刊行書籍の担当作品多数。2013年より現職。

推薦コメント

「本を出版したいから、出版社への依頼の仕方を教えてほしい」という依頼をよく受ける。
その度に、「もう自分で出す時代ですよ」と答えるのだけど、どうすれば?と質問されて困ることが多かった。
今後は、この本を渡そうと思う。
発信したいことがある人に最適な一冊。

 佐渡島庸平 コルク代表取締役社長



本書は、これから50代を迎える人々にデジタル出版を勧める目的で書かれている。しかし、デジタル出版の概要から実際にどのように始めるかまで簡明に解説するこの本は、どの世代にも刺さる内容となっている。本書の構成は、デジタル出版の事例紹介、出版とデジタル出版の仕組みの詳細な解説、具体的なデジタル出版の準備方法、そして電子書店への登録と展開し、読み進めるうちに著者がもっとも重きを置いている「テーマを見つけて形にすること」の意義へと読者は導かれていく。つまり、出版と電子出版の機能と役割について著者の頭の中はきわめて的確に整理されており、この明快さがこの書を特徴づけている。また、末尾の「デジタル出版30年の成長」に至っては2000年代のNHK「プロジェクトX 挑戦者たち」を彷彿させる著者自身による電子出版黎明期の体験が抑制の利いた文体で記述されており、胸を打つ。
いま出版や電子出版の業界にいる人が読んでも十分参考になる書であると言わねばならない。

 湯浅俊彦(追手門学院大学国際教養学部教授/図書館長)



「誰でも一度は傑作が書ける。一作目がそうなることは少なくない」
知人が教えてくれた言葉です。私はその言葉に背中を押されるようにSF小説を書きました。それは確かに私にしか書けない小説で、幸いなことにいい小説でしたので、デジタル出版して直接読者に届けることにしました。
これからあなたが書く本も、ひょっとしたら傑作になるかもしれません。
そんな時、単なるノウハウにとどまることなくデジタル出版の意義を伝えてくれる本書はあなたの最高のパートナーになることでしょう。

 藤井太洋(SF作家)



人生の折り返し点に来たら、本を書いてみよう。文章を書くのは楽しい。題材を選び、言葉を選ぶ。もっとぴったりする表現はないかと、辞書やネットで調べる。書いては直し、書いては直し。書いていて、いろんなことを思い出す。楽しいことも、つらかったことも。
紙の本もいいけれど、デジタル出版はいかがですか、という鎌田純子さんの提案はとてもいい。紙では立ちはだかるハードルを、デジタルなら軽々と乗り越えられる。本を作ってから読者に届くまでの道筋がブラックボックス化していないのもいい。
デジタル出版は読み手にとってもありがたい。ぼくはいま、引っ越し準備の真っ最中。段ボール箱の山の中でこの文章を書いている。引っ越しで厄介なのが紙の本。大量の本を泣く泣く処分した。デジタルならみんな持って行けるのに。
名刺がわりの本。自分史、旅行記、レシピ集……。短歌や俳句、詩集もいい。デジタル出版のやりかたは、ここに全部書かれている。

 永江朗 (フリーライター、書評家)



豊富な事例と丁寧な解説で「出版したい」を可能にするデジタル出版バイブルです。

 50代に限らず、本を出版したい、あるいは出版しなければならない、このような方には本書を一読することをお勧めします。
紙媒体の出版経験がある方なら、初作時に苦労されたことと思います。私の場合、博士論文出版の際にこの洗礼を受けました。当時は博士論文が受理されると、原則1年以内に公表することが定められておりました(2013年以降は義務化)。公表の方法は、おおむね所属大学の機関リポジトリにて登録・公開するのか、後日出版をするのかの2択でした(2013年以降はインターネット公表)。私は「出版」を選択したために、次のような苦労をしました。一般に博士論文のような専門書は部数が少なく、原稿を持ち込み商業出版にて世に出ることは稀です。したがって、自費出版か協力出版(両出版方法は本書1章に多様な事例とともに解説があります)にて出すことになります。私の場合、A5判180頁500部で約140万円の見積もりでした。この額は学費2年分以上で現実的ではなく、従って年1回の公募がある公費出版助成(科研費:研究成果公開促進費)に応募し、協力出版(公費と出版社が折半で費用負担)の形で出版しました。しかし、この方法は道のりが長く、私の場合博士論文が受理されてから、出版社探しと公費出版助成の応募開始までで半年以上が過ぎ、その後審査結果が出るまでさらに半年、結果が出てから公費交付まで数か月がかかり、校正・装丁など出版社との具体的な作業に入るころには、すでに1年以上が経過しておりました。結局、全工程が終わり無事出版されたのは博士論文受理後、2年が経過したころでした。

 もし、本書に出会った現代であったなら、2章に解説されている第2号出版権により素早くデジタル出版を行い博士論文の要件である「インターネット公表」を済ませ、その後じっくりと公費出版助成に応募し第1号出版権による出版を目指すことができると思いました。あるいは、2章や4章の解説から、世界中の多くの人に素早く読んでもらえ、かつ著者にも読者にもお手ごろな価格であるデジタル出版のみで全てが事足りるとさえ思いました。
 さて、本書は、これから「本を出版したい」と考える方なら、1章の豊富な事例をじっくりと読み、特に「個人作家の作品例(pp.32-37)」として紹介されている複数の書籍(QRコードで本文も読めます)にも目を通された後に、5章を読まれれば、すぐにでも執筆にかかれることと思います。また「50代から始めるデジタル出版」というタイトルですが、年齢にかかわらず特にお勧めしたいのは、卒業論文を書き終えた直後の学生さんです。卒業論文は、ほとんどの学生さんが初めて文章を書籍にまとめたものと思います。4年間あるいは2年間の集大成として研究した成果をまとめたもので、大変興味深い内容のものが毎年数多く生み出されております。しかし、卒業論文は博士論文と違い、そのほとんどが大学内あるいは研究室内で保管されるのみで、一般に公開されていないのが現状です。本書の2章、3章、4章の内容を理解すれば、完成原稿として仕上がっている卒業論文は個人でも素早くデジタル出版可能であると思います。卒業を控える学生の皆さんには、社会に出る前の長い長い春休みに、是非「デジタル出版」にチャレンジいただけたらと思います!


 谷田貝雅典(共立女子大学 文芸学部/共立女子大学大学院 文芸学研究科)
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2010年以降、スマートフォン、インターネットの普及が急激に進み、ジャンルを問わずデジタル出版はすっかり社会に溶け込みました。目が見えない、体が動かせないといった障がいを持つ方たちの読書の手助けにもなろうとしています。デジタル一滴シリーズは、教育現場や読書バリアフリーなども含め、数多くの実例をとおしてデジタル出版のさらなる可能性を探ります。デジタルの一雫、Each Drop of Digitalで出版は多様性を取り戻せるのか? 関係者の哲学や活動を紹介するシリーズです。
※「一滴」は、南米の民話に登場するクリキンディという名のハチドリが、嘴に水を含み、一滴の水で山火事を消そうとしていることをモチーフにしています。

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