最新刊 6月23日発売

みんな電子出版を馬鹿にしてきた……

ボイジャーは1992年の創立からデジタル出版一筋に、30年の年月を生きてきました。
どうしてこの様な活動を行ってきたのか? 無我夢中で生きてきただけで、未来への思慮などを抱いていたわけではありません。しかし、振り返り、過去の記録を辿ってみると、今だからこそわかる当時の気持ちを知ることができます。
本書は2014年、Pamlinkが企画製作した『出版の未来』シリーズ第3回〝電子出版とは何かを問い続けて〟の音声インタビューが元になっています。インタビューアは元『MACLIFE』編集長の高木利弘さんです。
ボイジャー(ジャパン)が生まれた背景をはじめ、さまざまな事業の曲がり角にどう対処してきたかなど、率直に、自然に語りかけています。極めて小さな企業のたどった生い立ちにすぎないかもしれません。しかし、生きていく上で誰もが向き合わねばならない〝一寸先は闇〟の現実をきっと分かり合っていただけるのではないでしょうか。

250円(税込)
発売日2022/6/23

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750円(税込)
発売日2022/6/23

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著者紹介

萩野正昭(語り)

1992年ボイジャー創業以来、一貫して電子出版に関わり、小さなメディアとしての出版を追求している。
1946年東京都生まれ。1970年から東映教育映画部、その後1981年からレーザーディスク制作・企画、1990年パイオニアLDC取締役映画製作部長として映画のビジネス展開に従事する。1992年ボイジャー・ジャパンを設立。2013年ボイジャー代表取締役を退任、現在は取締役。

高木利弘(インタビュー)

1955年生まれ。『MACLIFE』など、コンピュータ関連雑誌の編集長を歴任。株式会社カシスでナレッジプロセッサKacis Publisher/Kacis Writerを企画・開発し、「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー2001」を受賞。著書に『The History of Jobs & Apple』、『ジョブズ伝説』、『iPhone・iPadヒットアプリ調査報告書2012』など。株式会社クリエイシオン代表取締役。

30年の道のりで、折に触れ書いてきた本です。全編無料。

ボイジャーは、個人の出版をデジタルの力で支援しています。その一つとして、誰でもウェブで電子本を書き公開できるサービスを作りました。
以下の本は全てそのサービスRomancer(ロマンサー)で書かれたものです。

  • 小さなメディアの堅固な勇気の書影

    小さなメディアの堅固な勇気

    1996年オラクル主催のカンファレンスでの講演記録です。オラクルとの関係は長くは続きませんでしたが、ここで語られた二つの作品が提示した電子出版についての問題をずっと背負って生きてきました。重要なヒントが示されていました。考え続けながら、ボイジャーは新しい出版ツールの開発にチャレンジしているのです。

  • 身捨つる祖国はありやニューメディアの書影

    身捨つる祖国はありやニューメディア

    1993年にある雑誌に掲載された一文です。電子書籍が芽を出した時期、このメディアが一体どこへ向かって歩こうとしていたのか? ドキュメンタリー映画『留学生チュアスイリン』と相互に意識を行き来させ、孤立無援の中で毅然と前を向くこれからの出版のあり方を問おうとしています。いわばボイジャーの創立宣言だといえます。

  • 独占したい心で本を尊重できるのか?の書影

    独占したい心で本を尊重できるのか?

    毎年つくられてきたボイジャーのパンフレットの中から引き抜かれ、独立した本の体裁にしたためたものである。誰が本気で電子的な出版を考えているのか分からなくなったとき、この一文を読み返し、困った時には過去の己の心情に立ち返るべきだと感じた。錯綜した状況で何かのよりどころとなればと思う。

  • 2001年 ついに人は電子の本を読むの書影

    2001年 ついに人は電子の本を読む

    2000年10月10日発行「本とコンピュータ」14号掲載。「とんでもない、紙本位制はすでに崩れているのですよ」──今や出版の根っこにあるのはデジタル・データであり、紙の本も電子の本も、全てがそこからつくられている。このしくみが完全に定着した以上、紙本位制の力は大きく揺らいでしまったというしかないのかもしれない。

その他の著書
  • 電子出版とは何かを問い続けて 高木利弘スペシャルインタビューの書影250円2022/06/23

    電子出版とは何かを問い続けて 高木利弘スペシャルインタビュー

    萩野正昭高木利弘ノンフィクション

    2014年、Pamlinkが企画製作した『出版の未来』シリーズ第3回〝電子書籍を問い続けて〟の音声インタビューです。ナビケーターとして「MACLIFE」の編集長だった高木利弘さんが担当しました。音声は、Apple Musicで公開されています。このデータをテキスト化し、関係情報などのリンクを施しました。音声から発した小さな〝本〟が成り立つことを明らかにしています。テキスト情報を読み、戻り、咀嚼してご覧いただきたいとおもいます。

    【目次】
    電子出版とは何かを問い続けて
     1章 ボイジャーを設立するまで
     2章 初期作品『A Hard Day’s Night』
     3章 エキスパンドブックから
     4章 ガラケーからスマホへ
     5章 インターネット・アーカイブとの出会い
     6章 青空文庫 富田倫生の思い出
     7章 浜野保樹が伝えた新しいメディア
     8章 貧しいけれども〝自由〟
    付録1 
     出版人・広告人 100号 インタビュー
    付録2
     チャレンジすることを忘れてはいけない
    あとがき

  • 電子書籍2020 本の在り方は変化するの書影990円2021/03/30

    電子書籍2020 本の在り方は変化する

    萩野正昭ノンフィクション

    なぜ電子書籍は愛されないのか? それは便利な代替品に過ぎないからだ。WWW(World Wide Web)の出現で多くの情報がリンクし合うなか、なぜ本だけが姿を変えないのか。私たちは出版を特別な枠にはめて考えてきたのかもしれない。出版は、テキストを印刷した紙を束ねた「書籍」だと。それを便利に読む方法が「電子書籍」だと。冊子という塀を越えて本と本とが情報を通して結びつく。一冊の閉じられた世界から、WWWの繋がりの世界へ。電子書籍は「あたらしい本」になる。出版の未来を示す、画期的提言。全出版人必読。

    【目次】
    はじめに どこまでも書いていきたい
    第1章 電子書籍とは何だったか?
    第2章 やるのか、やらないのか
    第3章 捨てるからこそWebへ
    第4章 Webの普遍性と出版
    第5章 情報のリンクこそ本の役割
    第6章 作る・見る・売る・残る
    第7章 出版はどう生きるか
    あとがき いつまでもチルドレン

  • これからの本の話をしようの書影1320円2019/01/29

    これからの本の話をしよう

    萩野正昭ノンフィクション

    本は「小さなもの」のためにこそ存在する。その原点を私たちは忘れてしまったのではないか? 電子出版のためのウェブサービス「Romancer」、『片岡義男 全著作電子化計画』など、数々の画期的な出版プロジェクトに取り組む株式会社ボイジャー創業者である著者が、25年にわたる歩みを振り返りつつ、本と出版の未来について語る。 【目次】 第1章 メディアは私たちのもの 今、私が取り組んでいる活動を紹介しながら、そこに生じる問題や将来への課題と可能性について語ろうと思う。 第2章 なぜ出版、どうしてデジタル 私のパートナーであった米国ボイジャーの創業者ボブ・スタインについて、一歩踏み込む気持ちで考え方の背景を明らかにしておこう。 第3章 本はどこに向かっていくのか 映画やテレビという私たちが慣れ親しんだ送り手主導のメディアではなく、誰かに与えられるコンテンツから、自分が発信する道をどうやったら拓いていけるのかを問いかけてみたい。 第4章 本とは、ほんとうにただものではない ブックデザイナーの鈴木一誌さんによる私へのインタビュー記事を収録した。 2010年の夏におこなわれ、その秋に発行された雑誌『d/SIGN』第18号の「電子書籍のデザイン」特集に掲載されたものだ。

  • 木で軍艦をつくった男の書影472円2015/10/01

    木で軍艦をつくった男

    近藤司/萩野正昭ドキュメンタリー

    映画『トラ・トラ・トラ!』は、クランクインまもなく、黒澤明監督の解任という事態となり、初期方針を変更しながら完成、公開されることになった。この映画に最後まで一貫して従事した美術チーフの近藤司は、福岡県遠賀郡芦屋町海岸に建造された二隻の軍艦、戦艦長門と空母赤城を担当した。映画に参加した多くのスタッフが既にこの世を去っている。黒澤明、村木与四郎美術監督しかり、脚本の小國英雄、菊島隆三ももういない。わずかに生き残る証人の一人だった近藤 司が語る事実の一片から、全てを知る手掛かりがひも解かれる。 【目次】 はじめに 出会いはいつも偶然から 誰や! こんなことやったの 砂の上の軍艦 木でつくる鉄 二つの台本と絵コンテ 日本画が映画の道をひらく 何かを誰かが残している 甲板の上の二七機 生きていた特攻隊 愛した、それが映画だった 私たちは今を生きている 美術は演出だ

  • 電子書籍奮戦記の書影495円2011/12/08

    電子書籍奮戦記

    萩野正昭ドキュメンタリー

    多くの人が電子本をバカにした。姿形もおぼろげな稚拙な姿をぼろくそに見下した。 1990年代はじめ、それでもすがった者たちがいた。時代に追われ憐れむなかでデジタルは心の支えとなり、生きていくための武器となった。時を経て、振り返るこの道――おそらく多くの人の共感を誘うであろう電子出版の生い立ち。知らずしてなんの電子書籍か。 ※電子版発行に際して『電子書籍元年を終えて』の一章が加筆されました。 ■第1章 てんやわんやの毎日 小さなもののためのメディア 電子書籍とは 電子書籍を成り立たせるもの 他 ■第2章 異聞マルチメディア誕生記 ボブ・スタインからの電話 エキスパンドシネマ レーザーディスクの可能性 他 ■第3章 メディアを我々の手に 東映教育映画部 マルチメディア史に残る運命的出会い 電子書籍の誕生 他 ■第4章 本ではなく、読むを送る ボイジャー・ジャパンの船出 日本語版エキスパンドブック 「電子文庫パブリ」「理想書店」開店 他 ■第5章 ハードに翻弄される 侮っていた携帯電話、しかし?? 電子出版の哲学 視覚障碍者に学ぶ 他 ■第6章 電子出版の未来 インターネット・アーカイブ ノー・アマゾン、ノー・アップル、ノー・グーグル フォーマット統一とボイジャーの課題 他 ■第7章 電子書籍元年を終えて 「紙の本」を刊行して 今後の電子書籍の販売 読書はオンスクリーンへ、時代はソーシャルリーディングへ 他

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