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冥王星より遠いところ
外国文学どんなに大切な時間も、やがて忘れ去られてしまう——この小説の語り手はその運命に本気で抗おうとする。「惑星X」の存在を信じ続けた天文学者と同じ、狂気と紙一重の切実さで。モザイクのように繫がる過去と未来、現実と虚構が、日本を越え、アメリカも越えて、遠く太陽系の果てに新しい地平をつくる。――滝口悠生(小説家)文学キャンプ出身の「七年級」作家・黄崇凱、日本で初めての単行本。台湾における尊厳死問題を示唆した長編デビュー作。【目次】12345678910遠いニッポン 黄崇凱訳者あとがき
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二ノ丸くんが調査中
文学今日太のクラスメイト、二ノ丸くんはちょっと変わっている。二ノ丸くんが調べているのは、不思議でこわい都市伝説。「記憶をなくせるトンネル」「生きかえり専用ポスト」「アンジェリカさん」「黒い制服の男たち」の4話からなる連作短編集。
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二ノ丸くんが調査中 黒目だけの子ども
文学ひとたび発動してしまったら、人の力ではどうにもできない。そんな都市伝説を、二ノ丸くんが調査する。「おたけさんのねがい」「透明人間の名札」「黒目だけの子ども」「まぼろしのプラネタリウム」の4話からなる連作短編集。
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バドミントン★デイズ
文学「知ってる? 奇跡っておこそうとした人にしか、おきないんだって。」「ムリムリムリ」が口ぐせで弱気な美優、負けず嫌いで、勝負にこだわるくるみ、受験のために部をやめることをいいだせないナノ、ほっとかれるのが好きという不思議ちゃん、理音。ばらばらだった4人が、ホームポジションをみつけるまでの物語。
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あいね・くらいね
詩/短歌/俳句2023年に著者と夫が設立した出版社「喜怒哀楽書房」。コロナ禍で隔月の情報誌の取材ができず、その埋め草として企画されたのが著者の句集を作る過程を紹介するというコーナーだった。ここから生まれたのが本書である。 難しい言葉は使っていないが、何気ない日常の切り取りから著者の仕事・家庭・人生観・死生観に共感できる一冊となっている。句集全体に快活で軽やかで歯切れのよい旋律が流れ、自然体で等身大な著者がうかぶ。何気ないことに込めた心のありように惹かれつつ、一気に読めるのも魅力だ。 出版/喜怒哀楽書房
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月野木若菜句集夜光貝
詩/短歌/俳句働き方改革前夜、広告会社の猛烈会社員だった筆者。ふとしたきっかけで俳句と出会い、その日常が五七五の十七音に映し出される。本書には、筆者が全くの俳句初心者だった2009年から約10年間の句が収められているが、日常の思いがけない瞬間に季節を感じ、また季節の行事に感動し、季語に寄り添い詠まれた句には、40代から50代の、ワーキングウーマンの悲喜交交が見え隠れする。 出版/喜怒哀楽書房 【目次】 序 西村 和子 Ⅰ ゼムクリップ 平成二十一年―二十四年 Ⅱ 鮟鱇鍋