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ガブリエル・タルド 贈与とアソシアシオンの体制へ
哲学/思想労働の喜びとは何か? それは、共にあり、共に作業すること、社交性が花を咲かせることである。そのためには、余暇の増大と、無数のアソシアシオンの群生が不可欠なのである。ガブリエル・タルドの主著『経済心理学』を、「欲望と信念にもとづく富の理論=統治術」というタルドのテーマにそって、丁寧に読み解いていく。「社交性の花を咲かせよ!」――その現代的な意味が、本書を読むことで明らかになるであろう。【目次】序 章 本書の目的第1章 夢見る個人と社会の法則第2章 政治経済学を裏返す第3章 信念と欲望の経済的役割第
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サクラは何色ですか? 西田幾多郎の思想 [電子改訂版]
哲学/思想日本が生んだ世界的哲学者・西田幾多郎の「絶対無」の思想をサクラの花見ることを通して分かりやすく解説。古今東西の哲人援用しながら、西田哲学の「解釈」では無く、西田の生きた思想を伝えようとした。また西田の「身体論」を初めて解読した。古人が見たサクラは今我々が見るサクラと同じものではないが、同じサクラである。サクラの蕾をどんなに買いたいしてもサクラの花は出てこない。何故、同じように春にサクラが咲くのか。西田哲学の現代的意味も探る。【目次】第Ⅰ部 サクラ考 はじめに 一、花はあるか 二、いのちの形
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シルクロード渡来人が建国した日本 秦氏、蘇我氏、藤原氏は西域から来た [電子改訂版]
日本古代史古代史ファン待望のエンターテイメント。多くの人びとのロマンをかきたてるシルクロードが今新たな注目を浴びている。NHKテレビ「新シルクロード」でタブー視され、テレビでは見られない禁断の歴史の闇を現場取材を経た著者が明快に斬り、日本のルーツを明らかにする。【目次】はじめに――日本はシルクロードから来た三大渡来豪族によって建国、形成された序章 日本の大豪族はシルクロードからの渡来系だ第一編 古代ペルシャから大和・飛鳥ロードへ第二編 古代ペルシャから奈良・東大寺ロードへ第三編 古代イスラエルから播磨・赤
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パンツを脱いだサル ヒトは、どうして生きていくのか [電子改訂版]
哲学/思想歴史と生命の全体像が見える書。本書は「パンツをはいたサル」の完結編として書かれた。ヒト・宗教・貨幣・国家の誕生と進化の過程を解明。あなたの常識を覆す、経済人類学の最新成果。ヒトは何処から来て、何処へ向かうのか。本書は水生類人猿説を採り、なぜ遠征したのか、から始まり、、闇に消えたカザール帝国の再評価を通し、ユダヤ人の起源、ビートルズの秘密を探り、21世紀のヒトの生き方を考える。今日の経済・政治状況の真底がよくわかる。【目次】序章 それは病から始まった第一章 ヒトはいかにしてヒトになったのか――そし
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倭国の都は火国・熊本 史書と遺跡が証明する [電子改訂版]
日本古代史史書・遺跡を検討し、イザナギ・イザナミの時代から38代天智天皇が667年大津宮に遷都するまでの期間、倭国の都は現在の熊本界隈にあったことを論証した。この間の代々の都の所在地まで遺跡により推定した。また、邪馬台国は垂仁天皇と景行天皇の時代の魏志によるものなので、卑弥呼は倭姫命であり、熊本県宇土市に神殿跡もあることを論証している。日本古代史を大きく変える書である。【目次】はじめに第一章 神代第二章 神武東征第三章 崇神天皇第四章 垂仁天皇第五章 景行天皇第六章 仲哀天皇・神功皇后第七章 応神天皇第八
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舞台と客席の近接学 ライブを支配する距離の法則
心理一般著者は早稲田大学人間科学学術院にて、劇場認知科学ゼミを主宰している。本書が取り扱うのは劇場における「距離」の問題である。2020年3月以降、新型コロナウィルス感染症の影響により、多くの劇場で公演の延期・中止を余儀なくされている。認知科学によって「舞台」と「客席」の意味を再定義し、「客の盛り上がり」と「距離」の関係を検証。オンライン配信も含めた次世代エンターテインメントの創出につなげる一考察。【目次】序 章:距離の法則による支配第一章:舞台と客席との距離―境界はなぜ必要か第二章:客と客との距離―伝
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大井川流域の文化 Ⅰ —後期旧石器時代〜縄文時代早期—
考古学一般著者の70年にならんとする埋蔵文化財へのアプローチの集大成である。フィールドは大井川流域であるが、ターゲットがプレ縄文からでもあり、必然的に広域なデータ収集となっている。いみじくも往年の静岡県立島田高等学校郷土研究部報と同じ『大井川流域の文化』と書名された。昭和29年(1954)には上長尾遺跡より列島南限出土といわれる遮光器土偶(東京国立博物館所蔵)の発見が、興奮とともに報告された部報である。著者の石器への関心は殊更に高く、孤高のものである。表紙は、本書所収の旧石器石核の実測図である。【目次】は
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断言2 あなたを変える本・世界を変える本 新教養主義書評集成 サイエンス・テクノロジー編(ele-king books)
哲学/思想本当に読者の役に立つ書評――良い本はしっかりと評価し、ダメな本はしっかりと批判する。そんな「まっとうな書評」が高く評価された山形浩生の書評集、第2弾は「サイエンス・テクノロジー」編。「科学する心」の尊さ、テクノロジーの楽しさと未来に託す夢。そしてデマやあおりに惑わされない冷静な思考を解く、古びることのない、今の時代に必要な本の数々が紹介されています。【目次】はじめに第1章 サイエンス第2章 科学と歴史第3章 環境第4章 震災復興・原発・エネルギー第5章 建築第6章 都市計画第7章 医療・生命第8
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アニメ研究入門〔増補改訂版〕 アニメを究める9つのツボ
文化/民俗メディア芸術として海外戦略も行われる日本の“アニメ”。そのアニメを学術的に研究する道筋をつけるため、映像・音声・歴史・流通・視聴者・ジェンダーなど様々な視点から読み解く方法を指南する。批評と研究、海外アニメを論じた補章を追加。【目次】序 章 アニメで論文を書きたい人のために……小山昌宏・須川亜紀子第1章 文学理論 アニメ研究における批評理論の可能性……中垣恒太郎第2章 映像論 アニメを読む……須川亜紀子第3章 ジェンダー論 アニメから読み解くジェンダー……村瀬ひろみ・須川亜紀子第4章 サウンド/
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いま語らねばならない戦前史の真相
日本近世史ハト派の元エリート官僚と、行動右翼の戦前史をめぐる憂国歴史対談。明るいはずの明治時代の破綻ギリギリの頑張り、大国との連戦でもたらされた明治の変質、大正時代に迎えた知られざる近代日本の分かれ道、昭和時代の複雑な右翼思想の乱立状況について、この二人でしか明らかにできなかった〈歴史の読み方〉〈国がヘンになったときの危機管理術〉など白熱の議論を展開!【目次】序 章 同じ年に生まれて第一章 明治維新再考第二章 大正・一等国の隘路と煩悶第三章 対米開戦の日本人第四章 戦前史から何を学ぶべきか