
販売終了
作品説明
本書の構成は、以下のとおりである。まず第一節では、徳宏という地域と、そこに居住する徳宏タイ族の特徴、そして調査村の概略について述べる。第二節では、徳宏における上座仏教の特徴について考察する。特に出家者が少数にとどまる状況での仏教実践について、筆者が定着調査を行った徳宏州瑞麗市T L村の仏教儀礼の場と担い手に注目して述べる。第三節では、徳宏の仏教実践において重要な役割を果たす在家の誦経専門家ホールー︵ho lu︶による誦経実践の変容と継続に注目し、徳宏の在家信徒にとっての「仏教」のあり方に迫るとともに、その知識の継承パターンを明らかにする。第四節では、T L村の事例を瑞麗市内の他村と比較するとともに、ミャンマー側の実践との比較を行う。またその異同の要因について、両国家の政治権力との関わりから考察する。おわりに、本書がとりあげる徳宏の事例が、上座仏教徒社会研究にもつ意義と、今後の展望を示す。(本文より抜粋)
【目次】
はじめに
一 「境域」空間をなす徳宏
1 芒市と瑞麗
2 徳宏タイ族
3 徳宏の地域史
4 調査村TL村
二 徳宏の上座仏教の特徴
1 上座仏教徒社会の先行研究と課題
2 少数にとどまる徳宏の出家者
3 なり手の要因
4 村人たちの要因
5 実践の場
6 実践の担い手
三 ホールーによる誦経実践の変容と継続
1 ホールーの役割
2 越境するホールー
3 実践の変容
4 継承される実践
四 実践の多様性
1 出家者との関わり方の相違
2 戒律実践の多様性
3 ミャンマー政府の宗教政策と地域の実践
4 実践の多様性を生む要因
おわりに