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往信
詩/短歌/俳句ぼくの街、森、湖辺(うみべ)からきみの駅、埠頭、観覧車へと連絡橋を渡っていく切手たち。そして鳩。──────飛浩隆【収録歌より】はるのゆめはきみのさめないゆめだからかなうまでぼくもとなりでねむるいちめんに銀杏つぶれラブコメの最後はかならずラブが勝つこと関係を名づければもうぼくたちの手からこぼれてゆく鳳仙花にしんそばと思った幟はうどん・そば 失われたにしんそばを求めて香港の十分おきに雨が降る映画のなかの雨の香港 【栞】川野芽生「過誤に殉じて」榊原紘「あこがれ」平岡直子「風穴」【目次】湖辺で春睡綺譚
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大江満雄セレクション
詩/短歌/俳句ハンセン病療養所の入所者による合同詩集『いのちの芽』を編んだ詩人大江満雄の代表的な仕事を精選した作品集。プロレタリア詩運動の中心で活躍した後、戦争詩の時代を経て、戦後の激動期を生き抜いた大江満雄。常に混交のなかに身を置き、社会の片隅で生きる人たちへのあたたかいまなざしにあふれた作品群を残した。単行本初収録作品を含む詩63篇と散文8篇を収録する。「大江満雄は、多様で異質な人たちが、どうすれば互いに理解し合うことができるかを探究した詩人だ。他者との相互理解に至るために、独自の詩の世界を切り拓き、新た
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注目作品
おおきなもの/ちょっと異邦人になりにいく 種ともこ2冊セット
文学『おおきなもの―Tomokoからの風景』 自分を見つける旅に出た。 インカの遺跡に佇み、深く思索に耽る。 去来するさまざまな想い、わだかまり…。 種ともこの心の奥底に触れる待望のエッセイ。 『ちょっと異邦人になりにいく』 好奇心が散歩する。ともこの不思議な旅。 1986年初夏、ヨーロッパを駆けぬけた種ともこ。 その17日間の旅を、みずみずしい感覚で綴った珠玉のエッセイ!!
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注目作品
おおきなもの—Tomokoからの風景
文学自分を見つける旅に出た。 インカの遺跡に佇み、深く思索に耽る。 去来するさまざまな想い、わだかまり…。 種ともこの心の奥底に触れる待望のエッセイ。
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おかし男、役者だった
エッセイsonofunebook追悼本第一弾 黒テント座付き役者であった斎藤晴彦には、いまだに語りぐさとなっているKDDI のCMがあります。ユーチューブでもご覧になれます。 絶滅危惧種的役者・斎藤晴彦、通称晴さんは、頼らず媚びずまっすぐに演劇界を生きてきた五十数年でした。 『おかし男、役者だった』は、われらが晴さんの役者一本道、その道すがらに発した言葉の片々を落ち穂拾いして一冊としました。 【目次】 美空ひばりはバタくさい 私の演劇的自伝 倫敦で舞台に立つ 1 倫敦で舞台に立つ 2
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起きられない朝のための短歌入門
詩/短歌/俳句<扱われるテーマ>「最初の一首」のつくりかた/スランプののりこえかた/連作のつくりかた/歌に使われがちな語彙推敲のしかた/テーマ詠の難しさ/いい批評とは何か/破調/虚構の歌/口語と文語わからない歌/歌集をつくること/学生短歌会/新人賞/同人誌と歌集/短歌と夢/詩的飛躍速い歌と遅い歌/「人生派」と「言葉派」/作中主体とは何か/信頼できない語り手 ほか【目次】はじめに(平岡直子)第1部 つくる第2部 よむ第3部 ふたたび、つくるおわりに(我妻俊樹)著者作品二十首
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小熊秀雄の詩と時代
エッセイ小熊秀雄はプロレタリア文学運動の退潮期に独自な個性をもって詩壇に登場した。多くの詩人が沈黙してうなだれているとき、「しゃべりまくれ」という詩を書いた。 樺太生まれの小熊秀雄の詩や物語に息づく激しくしかも繊細な風はまぎれもなく北の大地のそれだ。 本書は詩人が若き時代に出会った編集者壺井繁治の貴重な記録といえる。
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落窪物語 かわいそうな姫君と勇敢な侍女の友情と冒険
文学平安時代に成立したとされる「落窪物語」。薄幸の姫君と貴公子の物語とされる本作を、児童文学作家・花形みつるが姫君の幼なじみで侍女のあこぎを語り手に、現代によみがえらせました。あの手この手で、姫を今の境遇から救おうとするあこぎの奮闘を、ポップに描きだします。果たして姫君の運命やいかに!