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あばらやの星
文学「こじき」という言葉が日常的に使われていた時代。捨て子や浮浪児はどこにもいた。 流れ者の職人が、昼時に同僚職人たちの残り物をおもらいしているコマツとサンゾウの姉弟こじきを、みるにみかねてひきとる。男の家はあばらやだがそこには子どもたちの大好きな電灯があった。
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アパレル興亡
文学経済小説の旗手・黒木亮が、大手婦人服メーカーを舞台に、焼け野原からのアパレル産業の復興、「ガチャマン」景気、百貨店の隆盛と高度経済成長、バブルの熱気、カテゴリーキラー台頭による平成の主役交代、会社とは何かを社会に問うた村上ファンドとの攻防、社長の死と競合他社による経営乗っ取りまでを描く。85年間にわたるアパレル業界の変遷というプリズムを通して展開する、戦後日本経済の栄枯盛衰の物語。【目次】プロローグ、第1章 笛吹川、第2章 つぶし屋と三越、第3章 百貨店黄金時代、第4章 株式上場、第5章 社長交
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アムステルダム・プレリュード
文学欧州支社設立の準備でアムステルダムを訪れた倉部。同行の営業部長の目の前でカバンをぬすまれた。契約書類、パスポート、航空券、財布、全てを失った。一人残された倉部はさらに一ヶ月の滞在を余儀なくされ、アパート暮らしを始める。孤立無援の中、それまで業務を委託していた日本人が経営する会社の金銭疑惑。競合他社をめぐる印刷会社との熾烈な駆引き。そんな中で唯一の光明とも言えるベーカリーの少女との出会い。日本に残してきた幼い子供達の寝顔を想いながら倉部の異国での戦いは続く。
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注目作品
アメージング・グレース
耽美/恋愛十数年ぶりに欧州から帰国した愛は、男爵だった曽祖父が造った北海道の農場を訪れる。 そこで見つけたのは、金庫の中に大切にしまわれていた金色の毛髪の束と、ジェーンというスコットランド娘からの100通を超す恋文であった。 そして曽祖父・龍(Ryo)の華麗な愛と男爵芋の秘密が百年を越えてよみがえる。
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雨に打たれて アンネマリー・シュヴァルツェンバッハ作品集
外国文学1930年代、ナチスに迎合する富豪の両親に反発し、同性の恋人と共に中近東を旅したスイス人作家がいた。同じように世界に居場所を失い、中近東に流れ着いた人々がいた。旅先で出会った人々を繊細な筆致で描いた、さすらう魂の吹き溜まりのような短編集。 シュヴァルツェンバッハは冷徹な観察者の眼差しと簡潔な文体で、オリエントの国々を彷徨う異邦人の荒涼とした自由、追放者の勲章としての孤独、そして過酷な運命を優美に描いてみせる。───山崎まどか【目次】約束の地移民輝かしきヨーロッパ雨に打たれて別れベニ・ザイナブ帰郷
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雨やどりはすべり台の下で
ファンタジー一郎たちのアパートに越してきたふしぎなおじさん、雨森さん。もしかすると魔法使いかも? だってみんなで集まったら、信じられないような話がどんどん出てくるんだ。心に静かに響く、情感あふれる物語。
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あやね軸
写真一般兵庫県出身フリーランスモデル「八軒あやね」の初写真集。デビュー8周年の八軒の8に因んで人生初の写真集を出版。18歳の時にスカウトを受け、事務所所属モデルとしてデビュー。大学に通いながらモデルレッスンや100件以上のオーディションに挑戦し、有名ファッションショー出演や様々な広告モデル経験を経て事務所内トップランクのモデルとなる。ミスコングランプリなど、豊富な実績を積み重ね、25歳で事務所を退所しフリーランスとして独立。そんな、八軒あやねの等身大の姿を一冊の写真集にまとめました。【目次】
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アラビア語文法 コーランを読むために
各国語コーランを読み、中東の思想と文化を理解する本書で解説する正則アラビア語文法はコーランやハディース作成時に確立され、コーランを読む上では必修である。また口語(アラブ諸国語)も大半は正則アラビア語にルーツを持つため、経典コーラン・正則アラビア語を学ぶことは各地方口語・言語を学ぶ上でも非常に有用である。従来の欧米式アラビア語学習法を取りながら、原語の神髄に触れるためにアラブ人の学ぶ文法学の解説も取り入れ、初心者でも取り組めるように配慮した画期的文法書である。【目次】Ⅰ編第1章 アラビア文字とその音価第
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注目作品
「ありえない」をブームにするつながりの仕事術
ビジネス教養世界50カ国以上を旅している著者が、株式会社旅と平和を設立して、「ありえない」と言われ続けた、世界初のパクチー料理専門店、東京初のコワーキングスペースPAXCoworkingをブームにするまでの過程を詳細に描いた。連日満員にするまでに、何を考えたのか?何をしたのか?どんな「つながり」を作っていったのか?さらに2018年3月、人気店を突如として閉鎖したそのわけは?「僕ははじめてのことしかやらない」と断言する著者の道なき道の歩き方。CAMPFIREでのクラウドファンディング成功企画。【目次】はじめに
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「アリの足音」が聴こえますか 「いのち」が聴こえる学校をめざして
エッセイ不登校児童生徒が過去最多を更新し続け、もはや子どもたちにとって学校は安心できる場所とは言い切れません。そんな現状を変えるために必要なのが、どんなに小さくともたしかにそこにある声なき声、「アリの足音」を聴くことです。公立小中学校の教頭・校長を歴任し、現在は教育支援センターで子どもたちと向き合う著者が、自身のこれまでの経験やいまの学校のシステムから、「アリの足音」がどうすれば聴こえるようになるのかを考えます。子どもたちの「いのち」を聴くために奮闘する先生たちに寄り添う教育エッセイです。【目次】はじめ
