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作品説明
言葉で世界が変形する。
不思議な日常なのか、リアルな非日常なのか、
穏やかな刺激がどこまでも続いてゆく。
短歌が魔法だったことを思い出してしまう。
─山田航
【5首】
いずれ夜に還る予約のようである生まれついての痣すみれ色
花びらがひとつ車内に落ちていて誰を乗せたの始発のメトロ
手のひらの川をなぞれば思い出すきみと溺れたのはこのあたり
おふたり様ですかとピースで告げられてピースで返す、世界が好きだ
海の日の一万年後は海の日と未来を信じ続けるiPhone
【目次】
Ⅰ
仮想上の観覧車
一生分の虹を見ていた
転生譚
この世の次の
Ⅱ
カトラリーズ
雨過天晴
書物の灯
ありとあらゆるさよならに
Ⅲ
わたしは街の細胞だった
くるぶしに桜
Sign
空を裁つ
Ⅳ
犬の眼線
Ⅴ
はやぶさとひかり
夏の弧
冬の達人
群青
解説 比喩という「変身魔法」 山田航
あとがき
発売日:2022/09/02
出版社:ボイジャー・プレス
書肆侃侃房
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