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非戦と仏教 「批判原理としての浄土」からの問い
宗教/仏教「殺してはならぬ、殺させてはならぬ」(『ダンマパダ』)を教義の一つとする仏教は、非戦・非暴力の宗教のように見えながら、実際には過去に戦争を賛美し殺し合いを強いてきた。戦争・紛争の止まない現代にあって、仏教は暴力を防ぐことはできないのか。非戦・非暴力の視点から、釈迦、親鸞の思想を捉え直すとともに、今村仁司『清沢満之の思想』を題材に、清沢の思想と今村の暴力論を批判的に検証する。【目次】第1章 近代ヒューマニズムと暴力第2章 仏教は「苦しみ」からの解放をもたらすか──「解放仏教」試論第3章 近代の日本
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秘蔵写真200枚でたどるアジア・太平洋戦争 東方社が写した日本と大東亜共栄圏
日本近代史東方社は陸軍参謀本部の傘下で、対外向けグラフ雑誌『FRONT』など写真宣伝物を制作していた団体である。東方社のカメラマンが、戦時期に国内および海外で撮影した写真を中心に、アジア・太平洋戦争と戦時期の内外の社会を振り返る。陽の目を見ることなく眠っていた写真2万点のなかから200点を精選し、詳細な解説とともに紹介。陸軍参謀本部傘下の写真工房〈東方社〉の実像に迫るとともに、当時の日本・中国・東南アジア各国の変動していく社会をとらえる。カメラマンたちの視線をとおして見つめる戦争と社会。【目次】第1部 国
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羊たちの沈黙は、なぜ続くのか? 私たちの社会と生活を破壊するエリート民主政治と新自由主義
政治過去数十年間に民主政治はかつてないほどに空洞化した。市民の指導理念は政治的に無感覚・無関心な消費活動に変貌した。選挙は、根本的な政治の問題にとって、もはや意味をなさなくなった。重要な政治的決定は、政治・経済エリートによって下される。エリートによる支配がもたらす環境、社会、人間心理への破壊的影響は、ますます我々の社会と生活基盤を脅かしている。本書は、このような教化の仕組みを解き明かし、歴史的底流とともに多方面にわたる心理的洗脳の手法に対して、我々の眼を開いてくれる。【目次】目次序章第一章 なぜ羊た
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HIP HOP definitive 1974 - 2017 (ele-king books)
音楽シュガーヒル・ギャング「Rapper's Delight」、あるいはアフリカ・バンバーターの『Death Mix』から──ヒップホップの誕生、絶えまなく生まれるストリートの音楽。ポップスとしての地位を確立する他方ではインディ・シーンが立ち上がり、ウェッサイのファンクが脚光を浴びたかと思えばネオ・スクールが台頭する。変化し続けるヒップホップの主要作品が、この1冊でわかる! 著者は、元『bmr』編集長の小渕晃!【目次】1974~ ヒップホップの誕生1982~ エレクトロ・ブーム1984~ ストリート
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秘伝のノウハウを凝縮したFIRE虎の巻! たった6年で達成した男のFIREストーリー
マネープラン/投資この本は、サラリーマンだった著者が、6年間でFIREを達成するまでのストーリーを、インタビュー形式で赤裸々に綴ったものである。新型コロナウイルスの影響で、投資やFIREに興味を持つ人が増えている今、不労所得を得る為の虎の巻となる1冊であり、著者が経験したFIREまでの道のりは、これからFIREを目指す人にとっての良きシミュレーションとなり、サラリーマンで稼ぐことの限界、投資を始めたことによる変化、安定に至るまでをすべて公開している。【目次】はじめに第一章 FIREまでの道のり 不動産投資家カワベ
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Hidden Facts of History Tragedy of Emperors
歴史/時代小説The secret story of the exile of the retired Emperor Gotoba due to the power struggle at the end of the Heian Period and the Emperor Antoku's death by throwing into the sea due to the downfall of the Heike clan.【目次】Tragedy of Emperors Fatehul Bon
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ひとが詩人になるとき
エッセイ詩を書くことで、ひとは詩人になる――言葉が蹂躙される時代に放つ、極私的詩人論。詩人に憧れながら実業家として半生を歩んだ著者が、幾度となく読み返してきた作品を再考察。なぜ、彼ら彼女らは詩人になったのか、その謎に迫る。「言葉が鍛えられる場所」シリーズ、待望の第3弾。【目次】第1章 堀川正美新鮮で苦しみ多い日々第2章 黒田三郎場違いな場所で途方に暮れているひと第3章 茨木のり子彼女がひとりで立っていた場所第4章 小池昌代欠如という存在感第5章 黒田喜夫と「列島」の詩人たち革命の知らせはついに届かず第6
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人殺しは夕方やってきた
外国文学山の中でたった一人、壮絶なサバイバル闘争を繰り広げる女性を描いた長篇小説『壁』で、世界を震撼させたマルレーン・ハウスホーファー。多くのフェミニスト、作家たちに影響を与えた彼女の、知られざる短篇小説名作集がついに邦訳!西崎憲さん(作家・翻訳家・音楽家・「惑星と口笛」主宰)賞賛!!ここが抒情の終着点 先はないなんというみずみずしさ。本からこぼれだすのは、少女や友達、家や風景、おもしろい夢をみる女性や人を殺してしまった男性たち。永遠は子供の形で現れ、細部は不可知を囁く。マルレーン・ハウスホーファーはド
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人新世の絶滅学 人類・文明絶滅の思弁的空無実在論
哲学/思想私たちは人類の絶滅というとんでもない状況下にある。本書は「人新世 大絶滅」の問題を哲学的に掘り下げた力作で、人類をはっきり「絶滅種」と捉えその問題点をあぶり出している。残された時間はわずかだ。ここに提起された警鐘に是非とも耳を傾けたい。【目次】はしがき第Ⅰ篇 形而下の絶滅学第Ⅰ部 預言第1章 人類絶滅の預言 第Ⅱ部 覚醒第2章 「人新世」の絶滅科学第3章 「地球地質改悪と惑星限界」の科学研究第Ⅲ部 罪業第5章 「文明絶滅」の科学研究第6章 「人類絶滅」の科学研究第Ⅱ篇 形而上の絶滅学第Ⅳ部 審判
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人と人のあいだを生きる 最終講義エイブル・アート・ムーブメント
政治ケアとアートをむすぶ先駆者として半世紀―障害のある人の表現に“可能性”を見出し、周縁から「生の尊厳ある社会」を導いた、思想家・運動家によるラストメッセージ。人と人のあいだを生きる――生をより深く、美しく変えるエイブル・アート・ムーブメント。「みなさん、こんにちは。いま紹介がありました、播磨と申します。今日はわずかな時間ではありますが、我々が取り組んでいる『エイブル・アート・ムーブメント』について、また、ケアについてお話をしたいと思います――」(本文より)障害のある人の生きる場「たんぽぽの家」づく