2月15日、ダグラス・ラシュコフとジョン・オークスの二人がニューヨークで対談
ネットの断食と食の断食、どちらが先?
2024年2月15日、ジョン・オークス初の単著『FAST(断食)』の出版を記念して、『デジタル生存競争』の著者ダグラス・ラシュコフとニューヨークのストランドブックストアで対談を行います。
オークスは電子書籍とプリントオンデマンドでの出版を掲げるORブックスを創業し、オックスフォード大学出版局が発行した『オックスフォード 出版の事典』にも出版史『アイデアの錬金術:出版と文化』を寄稿している出版人です。ノンフィクション『ベストセラーはもういらない』(秦隆司著)の中心的登場人物でもあります。
『FAST(断食)』のテーマは、身体のリセット・整え方の1つとして注目されてるファスティングです。なぜ注目されているでしょう。食べないことで胃腸、内臓を休め、デトックス効果や免疫力の向上を期待できると考えられているからでしょうか。あるいは、抗議活動であるハンガーストライキや宗教的な意味を持つラマダンによって、日常生活とは違う精神状態を持つことができるからでしょうか。
ラシュコフは『ネット社会を生きる10ヵ条』で「常時オンをやめよう」と書いています。常時オンは、真の熟考を守るための活力を人間から奪うものだというラシュコフの考え方と、ファスティングによる常生活からの離脱を研究するオークス、実に興味深い対談です。どんな火花が散るのか、楽しみです。
ストランドブックストアは100年近くの歴史を持つ書店です。2016年のニューヨークタイムズの記事には、年間250万冊を販売し、200人の従業員をかかえ、競合の書店が廃業するなか、出版市場の荒波を生き残ってきたとあります。ニューヨークタイムズは、市内の独立系書店の王者と評しています。二人がこの書店で対談するのは偶然ではないでしょう。
ジョン・オークス来日講演
講演の模様を公開しました!
2019年1月31日(木)、日比谷図書文化館にてジョン・オークス来日講演が行われました。演題の「生き残るための出版マネージメントとは?」は、本や出版に興味がある、関わりのある人なら気にならずにはいられない内容です。
小規模ながら着実に成長するORブックスの出版活動について、またアメリカの出版界について直接話がきけるチャンスとあって、当日はたくさんの方々がご来場くださり大盛況となりました。 開演前には、スクリーンショットやPVを交えながらORブックスについて紹介する映像が流されました。紹介される作品に、ORブックスの姿勢が表れており、来場者の目を引きました。実際に、講演の様子を映像でぜひご覧ください。
- ジョン・オークス著『アイデアの錬金術:出版と文化』プレゼント!
-
20世紀のナチ党政権下ゲッペルスによる焚書、F・D・ルーズベルトの戦時図書評議会のほか、グーテンベルグ以降の出版500年の文化史を描く。秦隆司訳。英語版初出『オックスフォード・ハンドブック・オブ・パブリッシング』(2019年4月発行)
ご希望の方に無料でプレゼントいたします。下記ボタンからご応募ください。
関連映像
プロモーションビデオ 早わかり「出版社の墓場」
ニューヨークにある出版社ORブックスから小粋なマニフェストビデオが届きました。ORブックスは電子本とオンデマンド出版を利用し、在庫ゼロ、返品ゼロで活動しています。返品のロスにかかわる経費をPRにまわして、本を読者に知らせることに使っているそうです。生き残るための新しいビジネスモデルがここにある!と思いませんか。ボイジャーではそのビジネスモデルを探るべく、『ベストセラーはもういらない』を出版しました。
ジョン・オークスが語る本の未来 ―在庫ゼロの出版社を経営する―
2013年5月末、米ニューヨークで米国最大の本のカンファレンス、BEA(BookExpo America)と同時にIDPF主催Digital Books 2013が行われました。『マニフェスト 本の未来』第23章「出版再考 痛みを感じ、痛みを抑える」執筆者(ORブックス)ジョン・オークス氏も参加者の一人でした。ORブックスはeBookとオンデマンド印刷で、在庫を持たず出版活動を行っています。現在の出版業界の問題点、書店との関係、将来像を語っていただきました。
書き起こしを読む