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#戦争、平和、オートフィクション 昭和者がたり 土井荘平短編選集
文学—大阪に生まれ、昭和を生きた著者が綴る、自伝的小説(オートフィクション)。「季刊文科」「文学街」「抒情文芸」など掲載作に、書き下ろしを加えた全16編。【目次】アホちゃうか小商人エエカッコしぃ「海行かば」を歌うメジロと怪鳥東京へ行く 紫陽花阪神オンリイ・イエスタデイ一路平安アカンたれ髪結いの亭主台北的続 阪神オンリイ・イエスタデイオレンジ灯列古原稿「ある青春」考守り袋と動物ビスケ
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花咲町奇談
文学さあ、「くすり、どきり、ほっこり」と、どんでん返しを楽しみましょう。 長年勤めた経験もあり、今回も学校が舞台となる作品を多く収録しました。昔の同僚からは「てっきり算数の本を書いたのかと思った」と驚かれたことがありました。確かに、現役のときの私は算数科が専門でした。国語科ではありません。でも、それも意外なオチと考えればショートショート的ですね。(著者あとがきより)【目次】Ⅰ章 大学の奇談 飛び出す絵本旅 前兆 お掃除ペット 長編 またの名 模範解答
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くたかけ
文学海辺の町に暮らす三世代の女たち。一家にからみつく奇妙な男。男の持ち込んだ三羽の鶏。彼は宗教者か犯罪者か。家族のねじが狂い始めて。―ゆるやかに解体される家族の物語。おとうさん、おかあさんのいないせかいじゆうで、ひろびろとして、あたまのうえに真っ青な空がある好きなところへ、いつでもいけるかえってこなくていい死んでしまってもいいもうだれも、ほんきでわたしを待っていない季刊文科連載作、待望の単行本化!【目次】1 麦と佐知2 蟹が泡を吹く3 赤ネズミ4 帯の声5 運動会6 芋 虫7 ダルマさんが転んだ8
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A White Saint
文学A moving story that looks at the death of the beloved dogs. The sudden death of a beloved dog, Spitz. The natural death of an old beloved dog, Shiba Inu. The regret of the owner who accidentally shot his hunting dog.
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笑ってください 日本を離れた変な日本語 在外日本人珍語集I
エッセイ国外生活が長いと、日本語が乱れていきます。すぐにことばが出てこなかったり、すっかりピントはずれなことをいったりしています。後で変な日本語に気づいて、大笑い。そんな在外日本人が『創作』した日本語の珍談をイラスト付きでまとめてみました。在外日本人による日本語珍語集。【目次】はじめに結婚祝い 節分 のり巻き 朝の用足し 風邪 お好み焼き おふくろの味 邪魔 差別用語 和菓子 孫 嵐 かゆい 指揮者 老猫 デパート 日向ぼっこ 選挙 スピード違反 仕事の憂鬱 ピアノコンサート サッカー 薄型テレビ クー
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奇人 ホフマン
文学幻想文学の鬼才E. T. A.ホフマンの数奇な生涯を描く伝記小説。約200年前のドイツで、作家、音楽家、画家として多彩な才能を発揮した彼は法律家でもあって、 当時の社会情勢に翻弄されながらも先駆的生き方を貫いた。「幾分ファンタジー、あるいは怪談めいた感じもしないではありませんが、これは実在した人物をもとに書かれたお話です。」【目次】主な登場人物奇人 ホフマン 幻を視る人 幼馴染み 荒 び 怪 人 もう一人の自分 社交の場 あの曲 トルコの歌姫 転がる目玉 磁気睡眠術 見知らぬ子 ユリア・マルク
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エモーショナルきりん大全
詩/短歌/俳句上篠翔の短歌の特徴はスピードである。そして、スピード感とスピードとはちがう。スピード感はスタイルであり、スピードは本質だ。口語のスピードの快感を存分に味わってほしい。─藤原龍一郎【5首】アリス お茶もういいよ アリス 泣かないで 薇ほどけば春が終わるよっこ って何 生きあいっこするわたしたち朝から氷くちうつしてく能あるきりんは首を隠す んなわけねーだろ剝きだして生きていくんだ光の荒野花みたい、それはやさしい揶揄でしたいいよ花ならお墓に似合う【目次】Ⅰ ‐花曜日編‐ ‐夏の魔物編‐ ‐水没都市編
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ショート・ショート・ヘアー
詩/短歌/俳句生まれたての感情を奏でるかけがえのない瞬間を軽やかに閉じ込めた歌の数々。日常と非日常と切なさと幸福が、渾然一体となって輝く。─東 直子【5首】旅客機の窓はきらめくそれぞれのパーパス・オブ・ユア・ヴィジットをのせ君の背にロールシャッハが咲いていてそれでも好きと思えたら夏スーパーで出くわすような気まずさと夜の校舎のような嬉しさ日々のバカ 開きっぱなしの踏切でほとぼりが過ぎ去るのを待ってサササドリと母が呼んでる鳥がいてたぶんこれだな、サササと走る【目次】タクトをふるうあいもかわらず恋人上京編ADV
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ねむりたりない
詩/短歌/俳句幻の心臓が鳴りやまない燃えやすくて凍りやすい感情に居場所を与える。今ここに生きるために。未来を確かめるために。─東 直子【5首】母さんの自作だったと後に知るお伽話で燃えていた町くるぶしは小さな果実 夕闇に熟れゆくきみを起こせずにいるあの女も使ったかなぁ出汁巻のうずに差し込む基礎体温計一歩ずつ脱ぎ捨てていくサンダルのごときクリップ海に焦がれて枯れるのも咲くのも花の意志ならばわたしの体はだれの福音【目次】Ⅰ ミナモきみも海鳴り都庁庭のない家糸より細くリビングルームⅡ ツツジユーラシア永い背泳ぎし
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老人ホームで死ぬほどモテたい
詩/短歌/俳句思わぬ場所から矢が飛んでくる自分の魂を守りながら生きていくための短歌は、パンチ力抜群。絶望を嚙みしめたあとの諦念とおおらかさが同居している。 ─東 直子【5首】母は鳥 姉には獅子と羽根がありわたしは刺青(タトゥー)がないという刺青(タトゥー)風呂の水が凍らなくなり猫が啼き東京行きの切符を買った故郷の母と重なりしメスライオン 深夜のナショナル・ジオグラフィック沼津という街でxの値を求めていた頃会っていればなシロナガスクジラのお腹でわたしたち溶けるのを待つみたいに始発【目次】スナックはまゆうエグザ