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10年目の手記
エッセイ東日本大震災から10年。これまで言葉にしてこなかった「震災」にまつわるエピソードを教えてください――。そんな問いかけから「10年目の手記」プロジェクトは始まった。本書は、暮らす土地も被災体験も様々な人々の手記をもとに、東北と縁を結んだアーティストと演出家、阪神大震災の手記を研究する社会心理学者、文化支援事業のプログラムオフィサーが語り合い、自身を重ね、手記の背景に思いを巡らせた記録である。他者の声に耳をすます実践がここにある。【目次】 はじめに【第一部 よむ 10年目の手記と往復エッセイ】あなた
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珠玉天王寺屋——五世中村富十郎
その他文芸伝説的歌舞伎役者、十五代目羽左衛門の舞台を13歳で見てより歌舞伎の魅力に取り憑かれた山田凉子は、六代目菊五郎、初代吉右衛門、七代目幸四郎などの名優の舞台に接して歌舞伎への鑑賞眼を磨いてきた。そして1961年に当時鶴之助を名乗っていた中村富十郎に魅せられた彼女が、半世紀に渡る観劇記、交流をまとめたものが本書である。あくまでもファンの視点から書かれてはいるが、自身も長唄の名取りであり幾度か富十郎の踊りと共演も果たしている著者の富十郎評は的確。本格的な評伝のない現在、歌舞伎研究書としても貴重である。
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少女のための海外の話
エッセイ留学や海外で働く夢をもつ女子へ。途上国の国際プロジェクトで実績を積み、現在は女子大で国際協力を教える著者が、豊富な経験をもとに海外で働く魅力を伝える。海外生活で一番大切なことは自炊力である、外国語が上達した時の裏話、危険を察知する力を国内でもみがいておく、パンデミック下での覚悟など、先進国も途上国も知る海外通ならではの情報が満載。帰国子女やエリート校出身でなくても、国際的に活躍する進路も解説。中高・大学生から、親子で読むのもおすすめの「少女のための」シリーズ第2弾。【目次】1章 海外へ行く準備初
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少女のための性の話
エッセイ生理なんて来なくていい? 誰とでも寝ていいの? 避妊はどうして必要? 恋愛、パートナー選び、妊娠、出産、生殖技術との向き合い方まで。国際母子保健の専門家であり、日本の伝統的な身体作法にも詳しい著者が次世代女子に贈る、ココロもカラダも女子力アップするための虎の巻エッセー。オトナ一歩手前の女の子とお母さんが一緒に読むにも最適の性教育本。【目次】1章 毎月生まれ変わる毎月生まれ変わる恋をする理由 生理のお手当て胸のふくらみ賢い女性と呼ばれる職業お股を大切に奇跡のプロセス2章 誰とでも寝ていいの?ひなま
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小説・特定秘密保護法 追われる男
経済/社会小説特定秘密保護法--この法律は、もう施行されている。秘密法の一撃で見えてきた社会の全体像は、あまりに恐ろしい。それは、誰もが公安に目を付けられたら最後、逮捕され得る社会だ。逮捕1号は、あなたかもしれない。"萎縮の法” の施行後に、いったい何が起こり得るのか。権力の腐敗を追求してきたジャーナリストが抉る特定秘密保護法の真実。官僚支配の強化に警鐘を鳴らす衝撃のシミュレーション・ノベル。
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小説・非正規 外されたはしご
経済/社会小説東大卒の非正規労働者、弓田誠は在学時の就活期に事情があって就職を逃し、職を転々として低賃金・使い捨ての実態を知る。弓田はしかし、12年に及ぶ過酷な経験を自分にしかない「体験資産」と考え、格差社会に対応する原動力とする。勤め先の外食チェーン、自動車工場、特殊法人、メガバンクなど、いずれも得難い体験資産となった。30代も半ばとなり、機は熟した。弓田は意を決し、計略を巡らして資金調達にメドをつけ、友人らと新たな事業プロジェクトを立ち上げる。 【目次】 プロローグ I 外食チェーン 1.
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笙野頼子発禁小説集
文学発禁作家になった。 「何も変な事も書いていない」 「自分が女である事を、医学、科学、唯物論、現実を守るために書いた」 多くの校閲を経て現行法遵守の下で書かれた難病、貧乏、裁判、糾弾の身辺報告。 【目次】 前書き 発禁作家になった理由? 女性文学は発禁文学なのか? 九月の白い薔薇 ―ヘイトカウンター 返信を、待っていた 引きこもりてコロナ書く #StayHomeButNotSilent 難病貧乏裁判糾弾/プラチナを売る 質屋七回ワクチン二回 古酒老猫古時計老婆 ハイパ
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食材を揃え、調理し、風呂を立てて待っている。
文学作家のままでいたい人と、いてほしい人がいました。その選択が困難を伴うとしても。作家を夢見る人と、夢を叶えてあげたい人もいました。その将来が未知数だとしても。だから4人は考えました。「それなら江國香織に相談すればいい」江國作品の解読をまじえた、『本をつくる人たち』小説。※江國さん本人は出てきません※『落下する夕方』の謎解きやります。なぜ華子は自殺したのか etc…販売:株式会社ボイジャー発行:カズノpub.【目次】第一話 世界の中心で、割りばしをわる第二話 呼べばタクシーのくる荒野第三話 二十二、
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書評七福神が選ぶ、絶対読み逃せない翻訳ミステリベスト2011-2020
エッセイ書評七福神編著 (川出正樹 北上次郎 酒井貞道 霜月蒼 杉江松恋 千街晶之 吉野仁)おれたちはこの翻訳ミステリーが好きなんだ!翻訳ミステリが好きでたまらない書評家七人によるミステリ好きのための書評本。この本を読めばミステリがもっと好きになる!?読んでも読んでも読み切れない!七福神各位の気持ちを勝手に代弁するとそんなことになるのではないかと思う。本当におもしろい作品ばかり出るんだもの。(あとがきより)スティーヴン・キング、ピエール・ルメートル、ジョー・ネスボ 等520作品収載‼【目次】まえがき20