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新着作品
生きる力が湧いてくる
エッセイ「私は母と兄を自死で亡くしている。父も十代で他界し、祖父母はもういない。一度結婚をして息子がいるが親権は離婚した元夫がもっている。私はおそらく多くの人がもつ家族観をもっていない。おそらくこれからももつことはできない。」「顔の見えない読者が、ひとりでも、ふたりでも、生きたいと強く思えるような本づくりを(私は)したい」(本文より)暮らしレーベル第7弾。【目次】昼間に風呂に入る家族 生きる力が湧いてくる酔う大切なあなた祝祭の日々USO かわいいあの子優しい兄テニスが下手な女の子夜、空を見上げるUSO
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速く、ぐりこ!もっと速く!
エッセイ暮らしレーベル第6弾。ひとりじゃできないこと。それはセックスなんかじゃなくて、もっともっと私の存在の根幹にかかわること。【目次】持続可能な生活と執筆てこでも動かない禁欲と強欲欠陥品のまま私が悲しいのはEverything ok for you恋の遺影(Re Edit)名前をつけてくれハローグッバイ「普通」のおにぎりいなくならないで人生、全部あとがき
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脳のお休み
エッセイ暮らしレーベル、第5弾。滝口悠生さん、推薦。「文章を書くことはどうしたって誰かが生きた時間の肯定になることをこの本の文章は教えてくれる。湖底に潜むような、重くて鈍い、けれども確かな希望。」
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夫婦間における愛の適温
エッセイデビュー詩集『とても小さな理解のための』が早くも5刷。現在最もメディアから注目を集める詩人・向坂くじら、初の散文集。「まずもって、あの夫というやつは臆病すぎる。合理的であるということを隠れ蓑に、ただ予期せぬものの訪れを怖がっているだけ。なんだい、なんだい、びびりやがって。くされチキンがよ。だいたい、すべて計画通りの毎日なんてつまらないじゃないか。(中略)そのくされチキンがある日、なんの前触れもなく急須を一式買って帰ってきた」(本文より)暮らしより大切なものがある人間は、いかにして暮らせばよいのだ
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いかれた慕情
エッセイ『常識のない喫茶店』著者・僕のマリの、原点。秘めながら漏れ出す激情の奔流。こんなにドキドキするエッセイ、他にない。わたしはずっと、君みたいになりたかった。【目次】ひかりのうた忘れる練習何が天使の背中スリムなわたしのかわいい骨花の墓標リノちゃん愚かな祝福ディズニーランドのホテルのロビーでファストフードに駆ける豚ロースを隠すわたしと(の)料理素うどんとハーゲンダッツ笛を落とす吸収と放出(一)占いなんかで吸収と放出(二)寿司とビール吸収と放出(三)春だった吸収と放出(四)確かに恋だった白いレースのひら
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世の人
エッセイ「三回目の逮捕の後、もう本当にダメかも知れない、という気持ちと、確実になった刑務所生活を一秒でも短くしたいという気持ちから、ダルクに通所することにした。アルバイトとダルクを両立させていること(社会生活に問題がなく薬物依存を認めその治療にあたっていること)、家族、友人との関係が良好であること(社会的な受け皿があること)が、裁判において有利に働くらしいということをプッシャーの友人に教えてもらったからだった。」(本文より) 神も仏もあらへんな。【目次】ダルク体験記土井さんへらずぐち世の人中糸糸糸道の
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せいいっぱいの悪口
エッセイ今日生きていることも、昨日生きていたことも全部本当。明日生きたいことも本当。今がすべてで、いやそんなはずはない。適当で怠惰であなたが好きで、自分がずっと許せない。事故が怖い。病気が怖い。何が起こるか分からないから五年後が怖い。二十年後はもっと怖い。今がずっといい。でも今が信じられない。なのに、今しかない。晴れていて、風が強くて、花粉がすごい。くしゃみが出る。(本文より) 【目次】 せいいっぱいの悪口 みんな魚 さわやかなかぜ 愛も希望も タクトを折る いきすぎた夜 日記 二〇