日本のインテリジェンス工作 陸軍中野学校・731部隊・小野寺信
政治 2464円販売終了
作品説明
平和憲法下、日本は軍備を放棄し、戦争をしない国になったはずでしたが、最近、集団的自衛権を容認する「安保法案」なるものが成立し、中国・北朝鮮の強硬姿勢などと相まって、戦争が現実味を帯びてきています。多くの犠牲をはらって得られた「平和」を死守するためにも、戦争とは何か、どのようにして起こり、いかに行なわれるのか、その現実を知らざるを得ません。
本書は、なかでも日本人が見落としてきた、戦争における「情報」の役割に焦点を当てて、宣伝・諜報・謀略などのインテリジェンス活動の歴史を振り返ったものです。
陸軍中野学校、特務機関、731部隊、満洲国の宣撫活動、ラジオやチラシによるプロパガンダなどが、著者の見つけた一次資料をもとに分析されます。
【目次】
・ 総論
第一章 陸軍中野学校創立期の工作目標
第二章 アメリカによる日本インテリジェンス機関の分析
1 アメリカの日本関係資料の収集と公開
2 文書の作成機関
3 インテリジェンス機関の分析と評価のポイント
4 日本のインテリジェンス機関の研究
第三章 オーストラリアによる日本陸軍インテリジェンス機関の分析
・ 対中
第四章 「帝国」を担いだメディア
1 メディアと「帝国」
2 新聞に見るメディア統制と「帝国」への同調
3 満鉄、「満洲国」に見るメディア利用の宣伝・宣撫工作
4 満洲、本土での欧米「学知」のしたたかな吸収
5 「帝国」を担いだメディア人と学知
第五章 日本軍のメディア戦術・戦略―中国戦線を中心に
1 満洲事変までの「新聞操縦」
2 日中戦争勃発とメディアの積極活用
3 汪政権の正当性獲得のための宣伝工作
4 中国共産党撲滅のための宣撫活動
5 メディア戦術・戦略の成果と失敗
第六章 『宣撫月報』とは何か
第七章 満洲における日本のラジオ戦略
1 戦争プロパガンダとしてのラジオ
2 新京中央放送局を軸とした放送活動
他