書影

羽と風鈴

嶋稟太郎 詩/短歌/俳句 2090円

販売終了

作品説明

それぞれの羽を揺らして風鈴はひとつの風に音を合わせる

眼差しはあくまで低く、しかし深く、表現は抑制的に。嶋さんの歌はそんな風にして作られている。それがチェーホフと似ているのだ。(大辻隆弘)

拡散と収斂が進行形で同時に発生しているようなこの日々のありようを、まるでひとりきりの測量士のように見つめる歌集。(小島なお)

歌集のどの歌についても、言葉を尽くして誰かと語り合いたくなる。一首の静謐で理性的な質感や調べに、むしろ心をあたためられたような気がした。(染野太朗)

【収録歌より】
地上までまだ少しある踊り場に桜の花が散らばっていた

乗り過ごして何駅目だろう菱形のひかりの中につま先を置く

開かれて窓の格子に吊り下がるビニール傘が通路に光る

白球がいま打ち上がる公園のヒマラヤスギの背丈を越えて

屋久島の森に置かれたマイクから配信される雨音を聞く

自動車の赤いランプの連なりが橋の終わりでほどけ始める

【目次】
羽と風鈴
大きな窓のある部屋に
四辺系
逆光
白い砂丘
常磐道
風吹く午後
伊勢湾
夏の辞令
立てかけてある
林試の森
長崎
異郷
多摩川
もっとも青い
草の匂いが
地上
灯す
思い出の色

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発売日:2026/05/29
出版社:書肆侃侃房

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